「買いたい」心理の本質を掴めば営業はうまくいく‐コンセプト設計をする前に知っておこうニーズの本質‐
”なんとなく良い”の言語化が「買いたい」の本質
人の判別は「意識していること」「意識していないこと」の2つに分けることができます。
「なんか気分悪いなぁ…あ、昨日寝る前にスマホで動画みて少し夜更かししたからだ。」と気づける人もいれば、同じ原因でもなんで気分が悪いか、悩んでいるのかがわからなく深みにはまり、うつ病を発症してしまう方もいらっしゃいます。
それと同じで商品を買ってしまう時にも「意識的にベネフィットを感じて」購入する場合と無意識的に「なんとなくいいなあ」と購入する場合があります。
顕在ニーズ(普段から自覚しているニーズ)
個人が日常生活で明確に感じる不便や願望を指します。
- 車の日よけを使うのめんどくさいなあ
- 駅まで自転車があれば便利なのになあ
顕在ニーズは、商品やサービスの改善点を見つけるための重要なスタート地点です。
潜在ニーズ(引き出されることで表在化するニーズ)
明確な思いがなくても「なんだかこの商品は違う感じがするな」と漠然と感じる瞬間です
この感覚を掘り下げるためには、インタビューなどで「なぜそのように感じるのですか?」と尋ねると、
- 「実は質感が好みではないのかもしれない」
- 「少し手に馴染まないように感じるからかもしれない」
といった言葉が出てくるかもしれません。これらの言葉を引き出すことで、言語化されていないけれど存在する思いが明らかになります。それが潜在ニーズです。
インサイト(生理的に感じており言語化ができないニーズ)
Instagramの鬱投稿から考えるビジネスのインサイト
鬱投稿をした時本人が思って行動している事と、その投稿をみて周りの人が感じることは少し違ったりします。
投稿内容:「うちの職場の有給は有給じゃない。ひどい職場だ、なんだあの人」
投稿者の気持ち:「あーイライラする、投稿してすっきりしたー」
閲覧者の気持ち:「あーこういうの投稿して大変だねって言って貰いたいんだな」
- 投稿者が思う投稿する理由:イライラを発散したい
- 投稿者の本人も気づいていない裏目的:誰かに心配して労ってもらいたい
閲覧者が気遣って、投稿者に「大丈夫?」と連絡を入れてあげます。
この行動をすることがビジネス上でヒット作を出すうえで非常に大切です。
ただ鬱投稿のようにオープンな環境では分かりやすくインサイトを明示してくれないのが難しい所ですが…
「本人が思っている事の他に気づいていない潜在的な目的がある」
この潜在的な部分が「インサイト」になります。
顧客は”なんとなく良い”を言語化できない
アンケート結果に答えて販売したのに失敗した例
マクドナルドで、顧客にアンケートを実施すると、毎回上位にあがってくる要望があります。
- ヘルシーメニューがないので導入してほしい
- サラダを入れてほしい
確かにマクドナルドはジャンクフードが中心で、ヘルシーメニューはありません。
展開し上手くいけば、高齢者を初めとした他の顧客層も狙えます。
2006年、その声を「サラダマック」なるキャンペーンとして販売しました。
その結果は”大失敗” 消費者の声に答えたのに…
顧客の言葉の「本質」を売り手が見つける必要がある
日常的に「健康的な生活をしていないな、したいな」と思っていますし、「マクドナルドに健康的なものがない!」と思ったのも本音だと思います
ただ、人は「合理的」な選択はしないで「理想は理想」と考えます
人がマクドナルドに求めていたものはギルティーな食べ物、「背徳感」でした。
この失敗を受け、マクドナルドは2008年に「クォーターパウンダー」を発売、大成功
消費者は本音を無自覚に隠してしまうんです。
「ヘルシーなものが食べたい」と言っている人も本当は「脂っこくて味が濃いハンバーガーをかぶりつきたい」というのが本心でした。
顧客自身も気づいていないインサイトを探らなければならないです。
「本質」を見つけるために「共感」する必要がある
では何をすれば探ることができるのか。
本田技研工業の創業者「本田 宗一郎」は以下のようにインサイトを表現しています。
顧客にどんなクルマが欲しいかと聞いても、「カッコイイ感じのクルマ」「燃費がいいクルマ」「乗り心地がいいクルマ」といった曖昧なことしか言えないことがほとんどです。
この顧客自身もわからないインサイトを、理解することはとても難しい事です。
しかし顧客を「観察」し、顧客に「共感」すること。でその手がかりを掴む事ができます
「共感」とは、相手に感情移入をしきってしまわず、他者の見え方、感じ方を自分の感情と経験を通して知ることです。
「共感」するための具体的な方法は「対話」と「現場観察」
「現場観察」は、顧客が実際に活動する現場に赴き、身体で感じながら観察することです。
現場を体験することでインサイトに近づくことができます。
なんかこの人、言っていたこととやってることが違うな…
この違和感がインサイトに繋がります。
ヒット商品は、必ず人間の「煩悩」にアプローチしている
経済ニュースメディアの「News Picks」
かなりインサイトに拘り動画投稿をしているメディアです。「ブロックチェーンが世界を変える」とか「第4次AIブーム」など、いわゆるバズワードを扱った内容が目立ちます。有識者のインタビュー記事と共に、インフルエンサーのコメントが並びます。
NewsPicksの読者の建前と本音
- 建前「最先端の情報を得たい」
- 気づいていない本質「賢い自分/平凡なサラリーマンではない自分 という満足感」
「平凡なサラリーマンになりたくない」というインサイトをうまくついていますよね
日経新聞のブランディングにも近しいことが言えます。
Webマーケティングを学んでみませんか?
当サイトでは今回の記事の様なWebマーケティングについて私が学んでいることを0から100まで説明しています。良かったら見に来てください。
私の恩師は 株式会社キークエスト 代表取締役 青木創士さん です。
最近本も出しました。 この方はもう大物過ぎて今あまり指導はされていないです。
私は今のところマネタイズは考えておらず、自身の勉強とアウトプットの場としてブログをやってますので、リカレントしたい人、よかったら見に来てください!
よろしくお願いいたします。