【コツやテクニックではなく原則を学ぶ】信頼関係構築の深める為に優しい人になる方法 本質を学ぶ
信頼関係構築が上手な人の行動の本質って結局…何?
本質:「見返りを求めない無料奉仕」
わかりやすい例を話すと
「似合うと思って!」 「お店で見たらあなたの顔が浮かんで」
といわれながら不意にプレゼントしたことだったり、貰ったことはないですか?
貰った側とするとかなりテンションは上がります。
「私のことを考えてくれたんだ」と思うでしょう
こういう時渡した本人は、何かTAKEを求めている訳ではありませんよね
「ただ純粋に」 あなたに渡したいという気持ちが強かったんです。
信頼しきっている関係だからこの感情は生まれます。
仲がいい人じゃないとこういう気持ちって浮かばないですよね
けど、これと同じようなことをまだ関係が作れていない人達にも出来たら最高に喜ばれるわけです。
人は「見返りの求めない無料奉仕」にとても喜ぶのに
「見返りの求めない無料奉仕」を基本的になぜ実施できないのか…
人がGIVE&TAKE思考に陥ってしまう根本的な理由
縄文時代から日本人はGIVE&TAKE思考だった!?
昔から人は「何かしたら何かで返さなければ」と考える思考の原則があります。
確定的な証拠がある時代としては奈良時代(710年~794年)から銅銭でモノの売り買いが始まり、お祭りで禊物をして作物の豊作を神様に祈ったりしていたわけです。
確定的な証拠が発見されていない時代まで遡ると、石の通貨と思わしきものや禊物は縄文時代(紀元前10,000年頃から紀元前300年頃までの時代)も見つかっている訳です。自身で作った作物を通してのモノの受け渡しもこの時代からと言われています。
遺伝子レベルでGIVE&TAKE思考は私たちに刷り込まれているということですね
逆に考えると、頭を動かさずとも「求める見返りがないから私からは動きません」と本能的に感じてしまっているんですね。
考えてみてください、人間は「見返りを求めていない」ボランティア活動を初めとした親切な人間を見ると「(本能的に逆行していて)凄いなあ、(TAKEがあるわけではないのに)私にはできないなあ」というリアクションになるわけです。
1人1人の性格が悪いわけではありません、
「本能」でGIVE&TAKE思考となっているのです。
下心のある(見返りが推測できる)優しさを人は嫌う
ジロちゃんが歩いていると1人でゴミ拾いをしている友人タロさんを見かけました。タロさんはあなたの身近にいる方ですが、普段は挨拶をする程度の人です。場所は、あなた通っている学校や勤務先の最寄り駅周辺にしましょう。目が合ってしまったので、ゴミ拾いについて触れてみました。返答された回答に自分がどう感じるかを思い浮かべましょう。
返答パターン1
返答パターン2
あなたの気持ちで、「素敵だな」と感じたのはどちらですか?
目に見える見返りを求めてやっている行動については「それならそうか、そうするよね」なんなら「自分もしてみようかな」と思ったりもするかもしれません
見返りを求めていない行動については「本当に!?」
という感情になります。なぜその行動をしているのかわからないからです。
しかし、Bのタロさんはゴミを拾うGIVEをすることで、心の中に幸福感というTAKEで満たされることを知っている為、ゴミ拾いをしているんです。
外からみたらGIVEをしているだけに見えますが、タロさんの中ではGIVE&TAKEが成り立っています。
人に優しくなる為に、ここが大切なポイントです。
・人は相手の行動の主目的が理解できないと驚きが生まれる
・周りが理解できなくても本人の中でGIVE&TAKEは完結している。
今回はいい例ですが、悪い例としては殺人事件等犯罪も本人の中では一方的にGIVE&TAKEが完結していますよね。
見返りを求めず優しくなるために理解しておくべきこと
GIVEを続けていれば、必ずどこかでそれ以上のTAKEされている
前章で、「行動のGIVE&TAKEは周りのが理解できなくても本人の中で完結している」と説明しました。
要は「なんでこの人こんなに優しいんだ?/頑張ってるんだ?」と周りが思っていたとしても、自分が納得していれば「人に優しく」なれる訳です。
自分が納得するためには「GIVEを続けていれば必ずどこかでTAKEされていることを知る」ことです。
例1:目に見える+αのGIVE
誰かの誕生日、本当に仲良い人でなければLINEで「誕生日おめでとう。」程度でしょう、少しだけ自分のGIVEを増やしてLINEギフトをしてみます。
アイスのピノは191円です。「一言いつもお世話になっています」とだけ添えます
相手はびっくりするでしょう。GIVEの根拠がわからないからです。
もし聞かれたら「ただいつもお世話になっているので渡したかったんです」でいいでしょう
見返りのない個人的なプレゼントは、場合によって距離感を間違えると「どんな見返りを求めているんだ?」と気持ち悪がられますので、少し注意は必要です。
人は「どんなTAKEを求めてるんだ?」と人はGIVEの根拠を推察します。
その時に相手が完璧に推測できないとき、「この人は見返りなく親切をしている人なんだ」と「素敵な人」の烙印が押されます。
基本的に目に見えないGIVEであれば人は素直に優しさを受け取ります。
例2:目に見えない+αのGIVE
上司に仕事を振られました。私の同僚複数人に1つのイベント企画案を分けて依頼しているようです。この上司が複数人から案を出してもらい、そこから1つ良い案を採用しようとしていることを察しました。
上司によっては勝手に色々やられると嫌がる人もいますから、一言「全員が企画案を上げたら、似ている案ごとにグループ分けしてから提出した方が良いでしょうか?」と一言、言葉を掛けてみます。
別になんでもいいんです。
目の前にいる人を純粋に喜んでもらえる行動を続ける
正直、初めの内は めんどくさいなあ、もったいないかな?と思ってしまうことばかりです。
けどその少し+αのGIVEは目に見えないところであなたに必ず帰ってきます。
あなたは友人と他者の話はしたことはありませんか?
自分のことを話されたくないものですが、自分が人のことも話してるんですから、同じくらいには自分の話も知らないところでされています。
それはもう宿命です。 目に見えないところで自分の話はされています。
優しくした個人からTAKEが返ってこなくても、そういった所でTAKEされています。
友人/上司同士の会話に何回もあなたのことが話してくれて、次の新しい仕事を持ってきてくれる。
複数回だったとしたら、「たった1つのピノで」「一生懸命仕事やっただけで」と思えるようになってきませんか?
あなたがGIVEを続けていれば必ずどこかでTAKEされていることを知ってください
あなたがそれについて腹落ちすれば「見返りを求めない優しさ」を持ち続けることができるでしょう
目に見えるGIVE&TAKE思考を辞めましょう。
目に見えない所でTAKEは必ずされています。
ただ「目の前の人を笑顔にするためには?」を考え続けるんです。
知らぬ間に信頼関係が構築され、他の所にもあなたの良い話は回っています。
・人は優しくされると「なぜGIVEしてきたのか」根拠を推察する
・基本的に目に見えない+αのGIVEであれば人は感謝を感じやすい
・目に見えないどこかでTAKEはそれ以上の恩恵として帰ってきている。
・目の前にいる人を純粋に喜んでもらえる行動を続ける
・その姿勢に必ず周りの人は尊敬しあなたのファンとなる
自分を苦しめずに良い関係を築こう
「自己犠牲型GIVER」にならないように気を付ける
これまでは「見返りを求めないGIVEを続けなさい。」という話をしてきましたが、
いくらGIVEしてもTAKEをしない人とというのはどうしても一定数存在しています。
そういう人にあなたがGIVEをし続けていても精神を削れて行ってしまいます。
知識としてどのくらいの割合がいるのか把握しておきましょう
この章はGIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代を参照にしています(この章までの話は私のオリジナルですのでこの本には書いていません。)
人間は大きく3種類に分けられるそうです。 そして割合は円グラフの通りです。
- GIVER(人に惜しみなく与える人)
- TAKER(真っ先に自分の利益を優先させる人)
- MATCHER(損得のバランスを考える人)
「相手にGIVEされたら私もGIVEを返そう」という人の割合が一番多いことがわかります
このことからもGIVEをし続けることの大切さを感じて頂けると思います。
また、この3種類から成功している人(金銭的/心理的に豊かな人)を区別したところ、1番成功している人達と一番成功から遠い不幸せな人たち、両極端にGIVERがとても多かったそうなんです。
作者の組織心理学者アダム・グラントさんは、「それぞれのGIVERになにか共通点があるはずだ!」と研究したところ、GIVERを2種類に分けることができ、幸福になれる人ランキングを以下のように定めました。
「他者志向型GIVER」を目指す
1位:他者思考型GIVER
2位:MATCHER
3位:TAKER
4位:自己犠牲型GIVER
他者思考的GIVERと自己犠牲的GIVERの関係性はグラフの通りです。
簡単に言っていしまえば「自分を大切にしているか、否か」の違いになります
「いつ/誰に/どのように与えるか」を意識しながらGIVEし続ける
最期に、何に意識すれば「自分を大切にできるか」の話になります。
いつ
相手に合わせなくていいのです。自分が「したいな」と思ったときにやりましょう
誰に
その相手は「TAKER」ではないですか?過去の経験から自分の心を削ってくるような人と無理に向き合い続けなくてもいいんです。
他の人に相談したらうまく繋げてくれるかもしれませんし、自分が「向き合いたいな」と感じた時に
どのように
相手との関係で「一方が勝ち、一方は負ける(ゼロサム)」な関係ではいけません。
あなたの中で納得し、腹落ちしているのならその行動をとって構いません。
けれど何か引っかかる状態で、相手から強要されるような行動は心が削られてしまいます。
最期に
このブログを通して伝えたいことを作者のアダム・グランドさんの一説を抜粋して終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ギバーは周囲の限られた価値をテイカーやマッチャーと奪い合うのではなく、その価値を周囲と共有し、さらにその輪を拡大することに重きを置きます。結果的に、目先の価値では得ることの出来ない大きな成果を生むことができるのです。